見えない誰かと
瀬尾まいこ 著 祥伝社
小説家の瀬尾さんは、学校の先生でもあるそうだ。この本は、その学校の同僚の先生、学生時代のアルバイト先のおばちゃん、始めての後輩、いとこなど、身の回りの人々のことや思いをつづったエッセイです。
なかでも、「言葉」というタイトルがついた文章に共感しました。障害について理解を深めるために、聴覚に障害のあるAさんに学校で講話してもらうことになったときのことを書いたものです。手話を本で慌てて覚えた瀬尾さんに、Aさんが別れ際言ったそうです。「あなたの手話はほとんど反対だよ」と。手話は、手を動かす方向が違うと意味が異なるそうです。著者の手話は、さぞ分かりにくかったことでしょう。
ほかにも、通勤帰りに写真を撮ってあげた高校生から、漫画をお礼にもらう話「ガブリエル松」とか、学校の終了式の日、8人の生徒たちが結成したアカペラグループから、20秒の歌をプレゼントされた話とか、心あたたまる話が満載です。
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